[フィルムカメラ] オリンパス OM-1 :ファインダーが汚い!モルトによるペンタプリズム腐食の修復方法 その①

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

前回ちらっと紹介しましたが、ペンタプリズムの腐食を修復しましたので修復手順を紹介していきます。

[フィルムカメラ] オリンパス OM-1 を紹介します:まずはペンタプリズムの腐食を修復

▼目次

  1. なんでファインダー像が汚くなるの?
  2. ペンタプリズム修復手順
  3. ホットシュー取り外し
  4. 巻き戻しクランクのねじ外し
  5. フィルム巻き上げレバーの取り外し
  6. 巻き戻しクランクの取り外し…しませんでした
  7. 上部のカバーを取り外し

なんでファインダー像が汚くなるの?

ファインダーを除くとオレンジ枠のような汚れが見えますが、これがペンタプリズムの腐食により発生するものです。

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

プリズムの腐食が起きたファインダー像

防塵、遮光のために使用されているモルト(スポンジみたいなもの)が加水分解によりボロボロになります。さらにそれがペンタプリズムにつくことで蒸着銀がもろもろになってしまいます。

ファインダー像にかかる部分の蒸着銀が剥がれることにより、写真のようなファインダー像になってしまうのです。下図の青矢印がペンタプリズム、オレンジがモルトです。

黒いスポンジ状のはずが、ボロボロになっています。これがペンタプリズムに接触することで問題が起こります。

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

プリズムとモルト

ペンタプリズム修復手順

では手順を紹介していきます。カメラの上のカバーを外していきます。

ホットシュー取り外し

こちらは簡単、Fixと逆向きに歯車を回すとぱかっと外れます。…汚いですね。
出てきた銀色のリングは反時計回りで外せます。ケガキを利用して上手く外しましょう。(私はてもとにあったニッパーを使ってしまいましたが…)

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

ホットシュー取り外し




巻き戻しクランクのねじ外し

オレンジ枠のねじを外します。隠れていますが、上側にも同様のねじがあります。

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

巻き戻しクランクのねじ外し

フィルム巻き上げレバーの取り外し

フィルム巻き上げレバーはちょっと大変です。

1.飾りカバーを外すのですが、接着剤でくっついているので細く固いものでこじる形になりっます。傷ついてしまう場合があるので注意しましょう。

2.飾りカバーを外した後に2つの穴を使って反時計回りに回して銀のカバーを外します。

3.銀のカバーを外す時に私は小型のペンチを使用しています。

4.黒いカバーと5.巻き上げレバーはそのまま引き抜けます。

5.再び反時計回りに回して外します。上に灰色のワッシャーがあるのでなくさないようにしましょう。

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

フィルム巻き上げレバーの取り外し

巻き戻しクランクの取り外し…しませんでした

実は今回巻き戻しクランクは外しませんでした。ちなみに、写真にありませんでしたが赤丸の部分にバネがあるのでなくさないように注意です。

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

スプリングに注意

上部のカバーを取り外し

ここまで来ると、巻き戻しクランクを中心に上部カバーを回転させればプリズム周辺が露出します。

ここからがプリズム取り出しとなります。次ページに続きます。

[フィルムカメラ] オリンパス OM-1 :ファインダーが汚い!モルトによるペンタプリズム腐食の修復方法 その②

プリズムの腐食が起きたファインダー像 ペンタプリズム腐食 手順 方法 フォーカシングスクリーン

上部カバーの取り外し

スポンサーリンク